まほうのチョーク 世界の子どもの本 シンケン=ホップ作 山室静訳 偕成社 卸売

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★昭和41年発行 箱付き、ビニカバ付き。 ★箱全体に強いスレ、背の上部に角破れ、表紙、小口に小破れが御座います。 ★ビニカバ背の上下に傷み、黒ずみ汚れ有り。全体にスレ汚れ有り。 ★本体見開きにヤケあり、三方にヤケ、汚れ有り。 ★本体裏表紙上部に赤いペン跡?有り。(画像2枚目を拡大してお確かめ下さい。) ★本体それ以外は、57年の経年に比して、製本はしっかりとしており、かつ本文ページ内にシミ汚れ等ほぼ見られず、良い状態と存じます。  初めて知ったのは、赤木かん子氏の書評からでした。かん子氏の児童書への造詣の深さ、読み取りの切り口、凄いと思います。  子供の心を鷲掴みにする、奇想天外な展開。言葉遊びや、挿絵自体の文字がぐるぐる巻きになっていたり、「歩きに歩きました」という場面では、足跡が蛇行していたり。  冒頭、魔法使いのモンセンお婆さんが出てきた時に、これは重要人物に違いない!と思うと、いきなり一章目で居なくなってしまいます。「お婆さんは、ちょこちょこと、この本の外へ出て行ってしまいました」そして、挿絵には、出て行くお婆さんの足跡が描いてあるのです。  さて。主人公のヨーン少年は、モンセン夫人が落として行った魔法のチョークを拾い、早速塀に男の子を落書きします。落書きの少年は塀から飛び出して、「ぼく、ソフスって言うんだよ!」と、ヨーンと直ぐに友達になります。そして、大きな門を描いて、二人は入って行きます。  まあ、その後の色々出てくる登場人物の多彩なこと。機を欲しがるオウムとか、小鳥にオーバーを描いてやったりとか、訳の分からない計算をするフクロウなどなど。  また、北欧らしく、トロールも出て来るのですが、このトロールが歌う、歌詞が凄いのです。「食べるとなったら凄いんだぞ」から始まって、子豚20匹、じゃがいも19袋、エビが17匹、バター入りレモン水が16杯、何と延々と34行に渡ってご馳走の名前がつながって行きます。  子供は、繰り返しが大好き、途方もない話も大好き。この本、私は大人になってからやっと入手出来たものですが、大人でも、ちょっと常識のタガを外しておけば大丈夫。楽しめます!  長期個人保管の大変古い本です。状態は、上記★書きと、画像よりご判断下さい。  古い本にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。

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