卸売 3~7世紀 ササン朝期の印章 白玉髄に彫られた胸像、戦士のモチーフ

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3~7世紀、ササン朝ペルシャの印章で 印象は西アジアや中国などで封緘し、書の真正証明するために用いられました。材質は、白くて縞模様のないホワイト・カルセドニー(白玉髄)が、使われています。なお、印章にも用いられるカーネリアンは、カルセドニー(玉髄)のうち、縞模様のない赤いものを指します。  本品では下の印部分では、陰刻で胸像が彫られ、像は頭にヘルメット(金属製の兜)を被っています。ヘルメットには、斜めの鍔(つば)、2本の縦線飾りが施され、ヘルメットの前部分には、十字のようなモチーフも見られます。ヘルメットを被った顔は、三角の高い鼻、そして上唇と下唇が特徴的に描かれます。ササン朝の戦士でしょうか、当時の金属製の兜を被った戦士の横顔が、本印章には刻まれています  本品の横部分は、角の落ち丸みを帯びた円柱形で、使い込まれる過程で生じた欠けが2ヶ所見られます。カケができた印章は、長く使用され、大切に長く残された証です。本品孔の孔径は上下ともほぼ同じ(孔径約6㍉)ですが、上部の孔は、孔周囲が少し削られ、少し大きく見えます。 ササン朝のヘルメット研究によれば、初期3世紀ころには、頂点に突起のある屋根つき、前王朝パルチアのヘルメットや、頂点に平らな突起板つきヘルメットがあり、後期6~7世紀には、上部に粒々飾り、下部に横帯付きヘルメットなどがありました。  同朝の印章研究によれば、印章には貴族などの人像よりも神聖な神像や王宮の人像が多く描かれ、髭のある横顔などが描かれます。  本品に彫られたヘルメットは、いつ頃のササン朝ヘルメットであったのか明らかではありません。ただ、描かれた人像は、神像や王宮の人像でなく、紋様つき兜は着けられる層の戦士と考えられます。  ササン朝の人々は、光り(善)の象徴として火を尊び、花や植物を神アフラマズダが創造した、肝要な被造物と見なしました。花や植物は、子孫を残し繁殖の力を備え、それゆえアフラマズダの不滅を体現すると考えました。  本品の、丸い鍔、2本の縦線、十字のようなモチーフのヘルメットをつけた人像は、いかなる戦士であったのか、また、戦士も、ササン朝の国教を信奉し花や植物を尊重したのかなど、古代ペルシャ世界への思いを掻き立ててくれる印章です。 サイズ:重さ 約3㌘ 縦 約11㍉、幅 最大部 約14㍉ 孔径 約6~6.5㍉ 印 縦 約9㍉、9㍉強

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